よねごう米沢郷牧場

 食べてくれる人の顔が見える農業がしたい、つくり手の物語が届く農業がしたい、そんな想いで農業組合法人「米沢郷牧場」は誕生しました。 1973年に起こったオイルショック。畜産を営んでいた生産者たちは、牛肉の価格暴落に経営が厳しくなりました。しかし販売店での価格は変わることなく、違和感を覚えます。しかし生産者は牛肉を大切に育てていたものの、その後どのように販売されていくのか、誰が食べているのか分からず、また経営に伴うこちらの要望を伝えることも難しかったのです。ならば自分たちで販売し、農家として生きる道を拓いていこうと、1978年に「米沢郷牧場」を設立しました。

地域の環境を守りたい、食卓のただしい「食」を守りたい。意志を持った生産者が集い、野菜には農薬を使用せず、果物も農薬を出来る限り減らし、栽培を続けてきました。「薬を与えることなく鶏を育て提供いただくことはできないか」というお客様の声にお答えし、1000羽から始まった養鶏事業も、安心安全の鶏肉を食べてほしいと、現在はさらに規模を拡大。最も多かった時には130万羽いたことも。育てる人、食べる人、地域を繋ぎ、2005年には株式会社に。そして提携農家は150軒になりました。

これからも私達は農業を取り組みながら「食」と「地域」を次世代に繋いでいきます。皆様も、食べて応援してください。


主な生産品 鶏肉、米、野菜、果樹(さくらんぼ、ぶどう、りんご、洋なし)



米沢郷牧場 代表 伊藤 幸蔵

「食」は地域の環境と共に育ちます。おいしいはもちろん、食べる人を想い、安全なものでなければなりません。安全な「食」をつくるためのキーワードは「人」です。つくる人がいて、それを食べてくれる人がいて、その繋がりによって環境も守られていく。つくり手の想いだけでつくり続けることはできないのです。
 私たちは、消費者の皆さんに農場を見ていただきながら、交流をしています。日頃食べているものがどんな所で、どのようにつくられているのか。子供たちは様々な虫を見つけて目を輝かせ、大人たちは豊かな自然に心もリフレッシュ。食べ物の背景を知り、より興味を深めていただいています。お米や野菜など作物はワインと同じように、育った環境、気候の変化によって、毎年味が少しずつ異なります。これからも私達が手掛けた「食」の、その年のその味を食卓で楽しんで下さい。